たいやきをお出しする際にたいやき ともえ庵が大切にしているのは「温度」だ。
当たり前だが、たいやきは少しでも焼きたてに近い、熱いものが美味しい。だから、すぐに召し上がるお客さんには、どれほど焼きあがっているたいやきがあっても、その時点でいちばん焼きたてに近いものからお出ししている。

「すぐに召し上がりますか?」
「お持ち歩きの時間はどれくらいですか?」
ともえ庵の店頭でスタッフがお客さんに尋ねているのはこのためだ。
お二人、またはそれ以上のお客さんにたいやきをお渡しする際にも、少しでも熱いものをお渡ししたいので、焼けたものから順におひとりずつお渡しするようにしている。
白玉たいやきや、月替わりたいやきなど、注文を受けて焼くメニューは、できるだけ出来上がりの時間が近くなるように配慮するが、それでもお渡しは焼けてすぐだ。
逆に長時間お持ち歩きのお客さんには、焼き上がってから少し経ったものをお渡しする。焼き立てのたいやきはまだ湯気が出ているので、すぐに紙袋に入れるとくっつきやすいからだ。
焼き立てを食べるお客さんと長時間お持ち歩きのお客さんのバランスがとれていると良いのだが、実際には焼いたたいやきが残ってしまうことがある。20分経っても売れなかったたいやきは、売り場から下げ、「たいやきの開き」に加工する。
ともえ庵のたいやきは、時間が経っても美味しく食べてもらえると思っている。30分ならまだ焼き立ての味も残っている。だからこそ、美味しいうちに売り場から下げるようにしている。
「温度」の大切さはたいやきだけではない。夏に出しているかき氷は、逆に少しでも冷たいものを出すために気を遣う。
少しでも熱いもの、少しでも冷たいものが美味しい。単純なことを実現するには、働くスタッフひとりひとりの気遣いが欠かせない。
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