本年も「全国一丁焼きのたい焼き店調査」を行いましたので、その結果をお知らせします。
今回の調査では、全体の数が増えて138店と微増していることがわかりました。
2022年 全国一丁焼きのたい焼き店調査調査 調査結果(店舗一覧)はこちら(リンクを張ってください)
「天然もののたい焼き」について
ご存知の方も多いと思いますが、たいやき愛好家の方々は、ひとつの金型で一匹ずつ焼く「一丁焼き」のたい焼きのことを「天然もの」、5~6匹分のたい焼きの金型が鉄板状に連なり、まとめて焼く量産タイプのたい焼きを「養殖もの」と呼んでいます。
※たいやきの「天然」と「養殖」についてはこちらをご一読ください。
https://www.tomoean.net/2017/05/15/70929515/
この一丁焼きのたい焼きを焼く店は全国でどれくらいあるのか、お客さんにもよく尋ねられるので、正確な数を知りたくて2017年から始めたのが「全国一丁焼きのたい焼き店調査」です。2017年、2018年と連続して調査を行い、少し時間をおいて今回2022年10月に三回目の調査を行いました。
情報を更新しましたので紹介いたします。
なお、一丁焼きのたい焼きを「天然もの」と呼ぶのは通称のようなものなので、厳密な定義はありません。
宮嶋康彦さんというカメラマンの方が2002年に出された『たい焼の魚拓』という本の中で、一丁焼きのたい焼きを「天然もののたい焼き」と表現され、共感したたい焼き好きの中で定着したとされています。
当店ではたい焼きの天然もの・養殖ものという表現はあくまでたい焼きを食べるお客さん側の言葉と理解していますので、普段は「一丁焼き」と呼んでいます。ただし、「天然もの」という言葉がかなり浸透していますので、ここではわかりやすさを優先して、この言葉も併せて使用しています。
調査の際に、区別をつける必要があるため、この調査では一匹ずつの金型に取っ手がついた道具(うちでは「ハシ」と呼んでいます)で焼くたい焼き店のみを対象としました。
二匹ずつの型で焼かれるお店で、「天然もの」とされている店が何店舗かあるのですが、一丁焼きではないので、対象から除外しています。
調査結果
調査の方法、全国の一丁焼きのたい焼き店一覧表(2022年11月現在)については、たいやき ともえ庵のホームページに掲載しています。
一丁焼きのたい焼き店一覧表(2022年11月現在)
調査結果のまとめ
1.一丁焼きのたい焼きの総数と増減
総数 ~全国で138店が所在~
調査時点(2022年10月)での、全国一丁焼きのたい焼き店の総数は135店でした。ただし調査時点において10月、11月の開業が決定し、予告されている店舗がありましたので、それらを含めて138店を記載しています。
過去の調査の結果を含めて時系列でまとめると以下のようになります。
・2017年 112店
・2018年 135店
・2022年 138店
※各調査時点で発表させていただいた数値とは少し違っています。調査時点で把握することができず、その後に把握した店舗について修正した結果が、上記になりますのでご承知おき下さい。
前回2018年調査の135店を少しだけ上回る結果となりました。
前々回2017年調査から2018年調査のわずか1年半ほどの間に23店が増加したのに比べて、今回は4年もの期間があったにも関わらずほぼ横ばい状況となりました。その理由については、後の新たな店舗、撤退店舗についての分析で記載します。
なお、前回の調査時点では日本国外の一丁焼きの店舗として、台湾の「若葉鯛魚焼」さんを紹介しましたが、現在は撤退されているので、国外に一丁焼きの店舗は把握することができませんでした。
【お願い】
今回の調査で以下の2店について、たい焼き店を継続されているかどうか確認できていません。(WEB上の情報を集め、電話も差し上げたり、SNSから連絡したりしたのですがわかりませんでした)詳細をご存じの方がいらっしゃいましたら、教えていただけると助かります。
調査を行った有限会社ともえ産業情報までご連絡ください。
■有限会社ともえ産業情報 問い合わせページ
http://www.tomoe-research.com/company/mail.html
like to go(北海道東川市):店舗の営業は現在も継続されているのを確認しておりますが、現在もたい焼きを出されているかどうかが確認できません。(最近のたい焼きについての情報がSNS等でも確認できなかったため、たい焼き店としては閉店扱いで集計しています。
森下浪花家(東京都江東区):現在、営業中かどうか確認できません。休業中とのことなので、継続しているとみなして集計しています。
増えたのは34店、独立系個人店の増加が目立つ
前回調査からの間で増えた新規の店舗は34店でした。新たな店舗は以下になります。
- 鳴門鯛焼本舗(仙台一番町店) :宮城県仙台市
- 林武一郎商店 たい焼さくら :山形県西山村郡
- 北海道あずき :茨城県水戸市
- おぬまや :茨城県笠間市
- 天然たい焼き愛茶屋 :群馬県(移動販売)
- 鳴門鯛焼本舗(所沢店) :埼玉県所沢市
- たいやき屋 おおたき :千葉県千葉市花見区
- たいやき一丁 :千葉県千葉市若葉区
- 村上茶屋 :千葉県八千代市
- 鳴門鯛焼本舗(神保町店) :東京都千代田区
- 鳴門鯛焼本舗(新橋駅前店) :東京都港区
- 鳴門鯛焼本舗(芝大門店):東京都港区
- たいやき とと :東京都台東区
- 鳴門鯛焼本舗(赤羽駅前店) :東京都北区
- 天然鯛焼き 鉄華 :東京都江東区
- 鳴門鯛焼本舗(戸越銀座商店街店) :東京都品川区
- たいやき と :東京都品川区
- たいやき あんびえん :東京都杉並区
- 鳴門鯛焼本舗(吉祥駅前店) :東京都武蔵野市
- 和菓子 かき氷 すえき :東京都三鷹市
- 深大寺 たい焼き慎之介 :東京都調布市
- 鳴門鯛焼本舗(八王子店) :東京都八王子市
- 鳴門鯛焼本舗(弘明寺駅前店) :神奈川県横浜市南区
- 一丁焼きこたろう(北鎌倉天空店) :神奈川県鎌倉市
- たいやき あん :静岡県浜松市
- 鳴門鯛焼本舗(長岡天神店) :京都府長岡京市
- 鳴門鯛焼本舗(阪急十三駅前店) :大阪府大阪市淀川区
- 鳴門鯛焼本舗(明石店) :兵庫県明石市
- たい焼き 囲 :奈良県奈良市
- 粉モン!りんたろう :奈良県奈良市
- 天然たいやきさん :鳥取県米子市
- 鳴門鯛焼本舗(広島本通店) :広島県広島市
- 鳴門鯛焼本舗(小倉魚町店) 福岡県北九州市
- まごころCAFE ポセイドン :福岡県築上郡
前々回調査から前回調査(2017年~2018年)の間の増加店はすべてチェーン展開されている「鳴門鯛焼本舗」さんの新規出店によるものでしたが、今回新たに把握した出店は15店、19店が個人店と思われる独立系の出店でした。
神奈川県鎌倉市の「一丁焼きこたろう」さんは、これまで奈良県奈良市で営業されていました。実際にお伺いして確認したところ、二匹ずつ焼く型を使用されていたため、前回までの調査では一覧に入れていませんでしたが、その後、一匹ずつ焼く型も導入されていることが確認できましたので、今回から調査の対象とさせていただきました。その「こたろう」さんの店舗を引き継いで奈良市で開業された「粉モン! りんたろう」さんは一匹ずつ焼く型を使ってられるので、一覧に入れさせていただいています。
独立系の店舗は、既存の一丁焼きのたい焼き店で働いて経験を積んで独立される場合、既存店の店主さんから技術を習って開業される場合、独学で試行錯誤して技術を身に付けて独立される場合がありそうです。
知る範囲でも、東京都三鷹市の「和菓子 かき氷 すえき」さんは近隣にあった「たかね」さんで焼かれていた職人さんが独立された店と聞いています。東京都品川区の「たいやき と」さんは当店「たいやき ともえ庵」と「浪花家総本店」に勤めた店主が独立して開業された店です。
群馬県内で移動販売をされている「天然たい焼き愛茶屋」さんは東京都台東区の「写楽」さんから技術を学ばれたと聞いています。また、上記の「粉モン! りんたろう」さんは「こたろう」さんから学ばれ、店舗を引き継いで開業されたようです。
当店のご近所になりますが「たいやき あんびえん」さんは独学で試行錯誤し、イベント等での販売を経て開業されたようです。
閉店は31店
前回の調査から少し間が空いたことや、その間に新型コロナの流行があったことから閉店された店も増え31店になりました。
- liko to go :北海道上東川郡
- 赤鯛本舗 :茨城県東茨城郡
- 鳴門天然鯛焼本舗(浦和店) :埼玉県さいたま市
- タイセン :千葉県八千代市
- 武雄亭 :千葉県香取市
- 尾崎本舗 :千葉県南房総市
- たいや焼き鉄次 :東京都千代田区
- 鳴門鯛焼本舗(神田西口) :東京都千代田区
- 鳴門天然鯛焼本舗(東京ミッドタウン店) :東京都港区
- 浪花家(菊川) :東京都墨田区
- 浪花家(京島店) :東京都墨田区
- 鳴門天然鯛焼本舗(中目黒店) :東京都目黒区
- 鳴門天然鯛焼本舗(新宿三丁目店) :東京都新宿区
- 甘味処たかね :東京都三鷹市
- たい焼き ちあき :東京都府中市
- 鳴門天然鯛焼本舗(立川店) :東京都立川市
- 鳴門天然鯛焼本舗(町田店) :東京都町田市
- 高月堂 :神奈川県厚木市
- 藤乃家 :富山県富山市
- 鳴門天然鯛焼本舗(新静岡駅前店) :静岡県静岡市
- 日吉屋 :三重県伊勢市
- 御菓子司 森口屋 :三重県志摩市
- ナガシマ :三重県熊野市
- 鳴門鯛焼本舗(阪急石橋駅前) :大阪府池田市
- 鳴門天然鯛焼本舗(江坂駅前店) :大阪府吹田市
- 鳴門天然鯛焼本舗(北千里駅前店) :大阪府吹田市
- 鳴門天然鯛焼本舗(貝塚駅前店) :大阪府貝塚市
- 鳴門鯛焼本舗(神戸県庁前店) :兵庫県神戸市
- 鳴門鯛焼本舗(デュオこうべ店) :兵庫県神戸市
- 小椋商店 :兵庫県尼崎市
- 鳴門鯛焼本舗(阪急川西能勢口) :兵庫県川西市
もともと一丁焼きのたいやき店が多い東京都では11店が閉店されました。そのうち5店は鳴門鯛焼本舗さんのチェーンで、2店舗が浪花家さんの暖簾分け店です。また、完全自動で一丁焼きを焼く「たい焼き鉄次」さんは「東京バナナ」で有名な株式会社グレープストーンさんの店でした。
偶然、東京都府中市の「たい焼き ちあき」の店主さんと閉店の日に電話でお話しさせていただきましたが、「ずっとたい焼きを焼き続けたかったが、高齢になって体調を崩して医者に止められ、廃業を決意した」とおっしゃっていました。
東京に次いで一丁焼きの店舗が多い大阪府でも4店が閉店されており、お隣の兵庫県も4店が閉店されていますが、そのほとんどが鳴門鯛焼本舗のチェーン店。しかし、尼崎市の老舗でたい焼きを100円で出されていた「小椋商店」さんが閉店されたのは残念なところです。
前回の調査時には昔ながらの一丁焼きの店が8店もあり、首都圏、関西圏以外で多かった三重県ではそのうち3店が閉店されました。「日吉屋」さんなどの歴史のある店も、高齢化により閉店となっています。
もともと一丁焼きのたいやき店が多い東京都では11店が閉店されました。そのうち5店は鳴門鯛焼本舗さんのチェーンで、2店舗が浪花家さんの暖簾分け店です。また、完全自動で一丁焼きを焼く「たい焼き鉄次」さんは「東京バナナ」で有名な株式会社グレープストーンさんの店でした。
偶然、東京都府中市の「たい焼き ちあき」の店主さんと閉店の日に電話でお話しさせていただきましたが、「ずっとたい焼きを焼き続けたかったが、高齢になって体調を崩して医者に止められ、廃業を決意した」とおっしゃっていました。
東京に次いで一丁焼きの店舗が多い大阪府でも4店が閉店されており、お隣の兵庫県も4店が閉店されていますが、そのほとんどが鳴門鯛焼本舗のチェーン店。しかし、尼崎市の老舗でたい焼きを100円で出されていた「小椋商店」さんが閉店されたのは残念なところです。
昔ながらの一丁焼きの店が8店もあり、首都圏、関西圏以外で多かった三重県ではそのうち3店が閉店されました。「日吉屋」さんなどの歴史のある店も、高齢化により閉店となっています。
2.一丁焼きのたい焼きの都道府県別の分布
28都道府県に所在、東京都、大阪府とその周辺への集中が見られる
一丁焼きのたい焼き店は、28都道府県に所在しています。19県には1店も一丁焼きのたいやき店がありません。前回調査と比べて、一丁焼きのたい焼き店がある県に宮城県(1店)、群馬県(1店)、奈良県(2店)の3県が加わっています。
一丁焼きのたい焼き店はやはり人口が集中している東京都、大阪府とその周辺に多く所在しています。「鳴門鯛焼本舗」さんの店が都市部に集中していることもあり、都市部の比率が高くなっています。東京都、大阪府、神奈川県、兵庫県、千葉県、埼玉県が一丁焼きのたい焼き店が多い上位に並んでいます。
ただし、関西エリアの大阪府、兵庫県の一丁焼きのたい焼き店の多くは「鳴門鯛焼本舗」さんのチェーン店です。大阪府では「大阪浪花家」さん、「招き猫餡舗」さんの2店以外、兵庫県は「たいやき 松川」さん以外は鳴門鯛焼本舗さんの店になっています。お隣の京都府も2店すべてが鳴門鯛焼本舗さんの店なので、京阪神における鳴門鯛焼本舗さんの割合は89%、関西地方でも83%を占めています。
地方都市では三重県の店舗数が減少、長野県、鳥取県が目立つ
上にも記載したとおり、それまで地方では突出して一丁焼きのたい焼き店が多かった三重県で3店の閉店があり、5店あった長野県、前回の4店から1店増えた鳥取県と並ぶ結果となりました。長野県もさることながら、人口が少ない鳥取県が目立ちます。
前回2018年調査の後、島根・鳥取県のテレビ局である日本海テレビさんがこの調査を元に鳥取県に一丁焼きのたい焼き店が多い理由を調査されたところ、もともと三重県のたい焼き店が鳥取県のデパートに出店していたことがあり、そこで使われていたハシ(たい焼きを焼く柄のついた金型)が何軒かの店に譲られて店が増えたことがわかりました。このようにして三重から鳥取に伝わったたい焼き店の数が現在は同数になっているのですから、感慨深いものがあります。 同数の長野県についても、どうして一丁焼きのたい焼き店が多いのか、地元の方に調べていただけたらと思っています。
【一丁焼きのたい焼き店が多く所在している県】
一位:44店 東京都(42店)
二位:17店 大阪府(22店)
三位: 8店 神奈川県(7店)、兵庫県(11店)
五位: 6店 千葉県(6店)
六位: 5店 埼玉県(5店)、長野県(5店)、三重県( 8店)、鳥取県(4店)
十位: 4店 愛知県(4店)、岡山県(4店)
※( )内は前回調査時点の店舗数
19県には一丁焼きのたい焼き店はなし。四国はゼロ、九州は1店のみ
一丁焼きのたい焼き店の存在が確認できなかったのは、以下の19県です。
関東地方は群馬県に出店があったため、すべての県に一丁焼きのたい焼き店がある状態になりました。
九州地方は、福岡県に2店の出店があり、3店になったものの、それ以外の県には見られませんでした。四国にも一丁焼きのたい焼き店は1軒もありません。やはり寒い時期に売上が伸びるたい焼きは南のほうの県との相性は良くないのかもしれません。
なお、閉店により新たに一丁焼きのたい焼き店がゼロになった県はありませんでした。
【一丁焼きのたい焼き店が所在していない県】
北海道・東北地方:青森県、秋田県、福島県
関東地方:なし(全都県に所在)
中部地方:石川県、山梨県
近畿地方:滋賀県、和歌山県
中国地方:島根県
四国地方:徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州・沖縄地方:佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
3.チェーン展開の状況 ~鳴門鯛焼本舗が圧倒的多数を維持、浪花家系列は減少~
前回2018年調査では圧倒的に店舗を増やされ、57店と国内の一丁焼きのたいやき店の44%を占めていた鳴門鯛焼本舗さんですが、今回の調査までの間に15店出店され、同数の15店を閉店されています。前回調査では新規出店のみでしたが、その後、スクラップ・アンド・ビルドの段階に入ってられるのかもしれません。
国内の一丁焼きの店舗数が増えているのでやや割合は減りましたが、それでも41%と高い占有率になっています。上にも記載したとおり、京阪神における割合は89%、関西地方全体でも83%と関西エリアではより圧倒的になっています。
一丁焼きのたい焼き業界でもっとも有名な「浪花家」さんのグループは2店が閉店して12店になりました。浪花家総本店さんから最近暖簾分けされた若い店主さんの店がある一方で、早い時期に暖簾分けされた店は店主さんが高齢になられて閉められることもあるようです。今回の調査でも浪花家さんの森下店が営業を続けられているのか閉店されたのか確認することができませんでした。(継続中として集計)
4.一丁焼きのたい焼きの値段
値上がりがさらに進み平均価格は200円を超える
価格を把握できている137店の一丁焼きのたい焼きの平均価格は201.4円でした。2018年の調査時と比較すると41.1円の値上がりとなっています。直近のインフレによる値上げもありますが、前回調査当時、北海道での2年連続の不作により小豆の価格が高騰した直後で、その後に価格改定された店が多かったのも影響していると考えられます。
単純平均の価格はどうしても店舗数の多いチェーンの価格に引っ張られる傾向があります。一丁焼きのたい焼きでは圧倒的に店舗数が多い「鳴門鯛焼本舗」さんが現在240円にされているので、全体の価格もそれに引っ張られています。「鳴門鯛焼本舗」さんを除いた80店の平均は174.0円でした。
【平均価格の推移】
2017年:140.1円
2018年:160.3円
2022年:201.4円
価格帯を見ると、鳴門鯛焼本舗さんが属する「201~249円」の層がもっとも多くなりますが、鳴門鯛焼本舗さん以外では「151~200円」の層に多くの店が集中しています。
※平均価格は、つぶあんが入った普通の一丁焼きのたい焼きの価格が把握できた137店の平均を算出しています。各店の表示をそのまま計算したため、税込、税別の違い等から多少のずれが生じている場合もあります。
高い店は300円、安い店は100円
普通のつぶあんのたい焼きの値段の最高額は300円でした。前回調査時には200円が最高価格だったので、1.5倍になりました。
300円で販売されているのは、「たいやきのかぐら」(北海道)さんと「粉モン! りんたろう」(奈良県)さんです。
「たいやきのかぐら」さんは無農薬の玄米粉を使用したグルテンフリーのたい焼き、ということなので、“普通のつぶあんのたい焼き”とは言えないかもしれませんので、一番高価な一丁焼きのたい焼きは「粉モン! りんたろう」さんになります。奈良市のならまちという観光地に立地されている強みを活かした価格と思われます。
次いで高価なたい焼きは280円の「天然たい焼き愛茶屋」(群馬県)さんです。1位、2位が最近オープンされた店になりました。既存のたい焼き店はどうしてもこれまでの価格に縛られてしまいますので、新たなプレーヤーがたい焼きの価値を高めて下さることに期待しています。
それに次ぐのは250円の「丸子峠鯛焼き屋」(静岡県)さん、「まごころCAFÉ ポセイドン」(福岡県)さんでした。
【価格の高い一丁焼きのたい焼き店】
300円:たいやきのかぐら(北海道)、粉モン!りんたろう(奈良県)
280円:天然たい焼き愛茶屋(群馬県)
250円:丸子峠鯛焼き屋(静岡県)、まごころCAFÉ ポセイドン(福岡県)
※本調査の終了後に、鎌倉市に移転オープンされた「一丁焼き こたろう」(神奈川県)さんが、1匹400円で販売を始められたとの情報を得ました。このため、全国で一番高いたい焼きの価格は400円になります。
なお、このまとめの平均価格は調査時点のものとし、この価格を含めずに算出しています。
安い店は100円、鳥取県の店の安さが際立つ
一丁焼きのたい焼きでもっとも低価格なものは100円でした。前回調査では「むらさきや」(愛知県)さんが90円でしたが、現在は100円に上げられています。その他、「福丸」(岐阜県)さん、「らっぱや 大谷商店」(鳥取県)が同じ100円で販売されています。
次いで安いのは110円の「米澤たいやき店」(鳥取県)さんでした。それに次いで安い120円で販売されている店は5店あります。
低価格で目立つのが鳥取県のたい焼き店です。100~120円で販売されている店が3店舗もあります。
【価格の高い一丁焼きのたい焼き店】
100円:福丸(岐阜県)、たいやき むらさきや(愛知県)、らっぱや 大谷商店(鳥取県)
110円:米澤たいやき店(鳥取県)
120円:むかしたいやきami(岩手県)、たいやき屋 おおたき(千葉県)、たいやき 松川(兵庫県)、林たい焼き店(鳥取県)、たこ焼き・たい焼き 河辺商店(岡山県)
※本調査実施後に「林たい焼き店」(鳥取県)が120円→150円に価格改定されたとの情報を得ましたので書き添えます。
平均価格等については、調査時点のものとさせていただいています。
※この記事、および元データについては、転載や引用していただいて構いませんが、その際には必ずこの記事か元データのページを出典元としてお示しください。