2017年8月4日(金)から8日(火)まで開催された阿佐ヶ谷七夕まつり、詳細は以前の記事を見ていただきたいが、今年も何とか無事に終わりました。
台風の直撃も心配されましたが、ギリギリのところで天気も持ち、初日から最終日まで多くの人が商店街に来られ、七夕飾りやハリボテ、そして露店での買い物や飲食を楽しんでいただきました。
■賑わいは装飾ではなく、商店の力
外見上は、ハリボテに目が行く七夕まつりですが、多くのお客さんにとって魅力となっているのは、やはり露店でしょう。阿佐ヶ谷の七夕まつりでは、いわゆるテキ屋さん的な露店はごく一部で、ほとんどが地元の商店による露店になっています。
とはいえ通常営業ではなく、多くの店では七夕まつり用の商品を用意して店頭で売ります。特に食べ物を扱わない衣料品店などは、この日だけは即席の屋台を設置してかき氷を作ったり、ソーセージを炒めたりして販売しています。
これらの店の特徴は、どこも値段が安いこと。例えば、他所のお祭りイベントではアルコールの販売は主催者のみということがありますが、阿佐ヶ谷では多くの店が生ビールを取扱い、安い店は大きな紙コップ一杯で300円から販売します。ソーセージが安い店は100円から、かき氷も100円からと良心的と言わざるを得ない値段です。
また、うちのように通常の商品(たいやきとかき氷と阿佐ヶ谷練乳餅と飲料)を販売する店も、七夕期間は少し割引したり、アレンジしたメニューを出すことが多いので、やはりお客さんにとっては魅力になります。
値段が安い理由は、七夕が終わった後もずっと地元で商売を続ける店がやっているからです。たくさんのお客さんがお祭り気分で歩き、売れるからって高い値段を付けると、その後の信用を損ねてお客さんを失ってしまいます。それは、本業の商品であるなしに関わりません。
結果、阿佐ヶ谷七夕まつりには良心的な価格の露店が立ち並び、通りいっぱい、動けなくなるくらいのお客さんが来ているのです。
装飾や各店が工夫を凝らしたハリボテも七夕を盛り上げるのに必須のものですが、改めてモノを売っている商店の力みたいなものを感じました。
そういえば、阿佐ヶ谷七夕まつりの象徴的な飾り「ハリボテ」の一部は、神戸市新長田の大正筋商店街にもらわれて行きました。先方の商店街の関係者が来て、出来の良いハリボテを選び、10トントラックで運んだそうです。(出来の良いものだけという話でしたが、入賞したハリボテたちに混じってなぜかうちのハリボテも一緒に運ばれていきました)
ネットで検索したところ、神戸でもサーバルタイガーのキャラクターのハリボテが話題になっているようですが、商店街自体が賑わうには至っていないのは、やはり商店の力がないからだと思います。
■人気のかき氷を発表します
ともえ庵では、事前に予想していたとおり、かき氷が人気の中心になりました。たくさんのお客さんに来ていただきました。中には食べた直後にまた列に並んで注文して下さる方や、何日も連続で来ていただいた方もいらっしゃり、店内では休みなくかき氷を作り続けました。提供させていただいたかき氷は、5日間累計で二千数百杯になりました。
せっかくなのでここで、七夕期間の人気ランキングを掲載します。期間中はすべて小サイズで提供し、価格も500円で統一しましたので、普段の価格が高いものの方がお得感があり、人気が高い傾向を見せています。
もったいをつけるのも嫌なので、まずは上位3つです。
1.いちごと自家製練乳
2.生すいか
3.抹茶、あずきと自家製練乳
以前にブログ記事に書いたように、やはり「いちごと自家製練乳」が一番人気になりました。かき氷と言えば「氷いちご」というイメージと、お子さんに対するいちご人気は不動のようです。
2位になった「生すいか」は、それを目当てで来るお客さんが多かったように感じます。また、大人人気1位と書いたポスターがあったことも選ばれた理由かもしれません。
3位も普段から人気がある「抹茶、あずきと自家製練乳」、定番3種類の全部のせ的なメニューなので注文された人も多かったように感じました。
4.落花生と自家製練乳
5.廣島大長レモン
6.いちご
続いて4~6位。
「落花生と自家製練乳」は普段の売上から「生すいか」に迫る勢いでしたが、七夕期間でもその勢いは衰えず4位となりました。千葉を中心とした国産落花生で作っていることがお客さんに伝わりました。
5位は「廣島大長レモン」、酸っぱすぎるという声もあるほど広島レモンの果汁を使った、暑い時だけに限定すれば一番人気のメニューです
そして「いちご」。1位の「いちごと自家製練乳」に続き、単体でも6位なので、いちご人気の高さを見せつける結果です。
7.かぼすと自家製練乳練乳
8.抹茶と自家製練乳
9.抹茶とあずき
10.あずきと自家製練乳
7位は「かぼすと自家製練乳」、一押しにしているスタッフもいるくらいですが、かぼす自体が東京ではあまりなじみがないのか、この順位に甘んじました。
8~10位は、定番3種のうち2つの組み合わせとなりました。
11.かぼすと生姜
12.生姜と自家製練乳
13.自家製練乳
14.抹茶
15.かぼす
16.あずき
17.生姜
今回、全般的に人気が低かったのが「生姜」関連のメニューです。実は「生姜」は、ともえ庵がかき氷を始めた年には、「生すいか」とならぶ人気だったメニュー、実力はこんな順位ではないと思うので、残念な結果です。特に「かぼすと生姜」は、本当に完成度が高いシロップなので知ってもらえるともっと人気が出るように感じます。
13位以下は、定番を中心に素材単体のメニューが並んでいます。「自家製練乳」などは、かき氷の試食を出す際には必ずこの味にするほど美味しいのですが、やはり他のものと混ぜても値段が同じとなると選ばれないのかもしれません。
改めて書き出してみると、ひとつひとつ工夫してレシピにしたメニューだけに、順位が付くと少し悲しく感じることがわかりました。
下位になったメニューも含めて、これから10月まで売れていってくれることを期待しています。
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