たいやき ともえ庵では、2018年の7月下旬の15日間、西日本豪雨災害で被害を受けた広島県呉市の被災者支援に寄付をするための取り組みを行います。
期間中、広島県呉市に関連する5つのメニューの売上の全額を寄付に充てさせていただきます。
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実施期間は2018年7月16日(火)から7月31日(火)、対象となるメニューは以下です。
かき氷二種:広島大長レモンのかき氷、ラムネのかき氷
飲料三種 :ラムネ、広島レモン、げんまい飲料
■どうして寄付をするのか
近年、自然災害が目立って増えているように感じます。こうした災害の恐ろしいところは突発的に甚大な被害が起こってしまうことです。
人は自分のことは自分ですべきです。それを超えた問題が生じた際には、税金で賄う行政のしくみが機能するでしょうし、保険という制度もあります。しかし、そうした仕組みを超えた被害が生じたり、時間が間に合わない場合には、一時的に相互扶助を行うことも大切なことだと考えています。
困っている他人のために助けるのではありません。突発的な困りごとが起こった際に助け合うのが当たり前という社会を作ることは、いつの日か自分や自分の家族、親戚、友人が助けてもらえることにつながるから、自分のために助けるのです。
災害はどこで生じるかわからない、明日は我が身でないとは誰も言えませんから。
■どうして呉市なのか
実はたいやき ともえ庵が開店する前から、店の経営者は呉市との関わりがありました。その関係で、ともえ庵のメニューには広島レモンなどの呉市に関するものが多くあるのです。
今回の寄付は、普段、取引を通じてお世話になっている呉市への恩返しという意味もあります。
もちろん、今回の豪雨災害で被害を受けた地域が他にもあるのは承知しています。ただ、小さなたいやき店であるともえ庵が全てに対して何かできる訳ではないので、縁のある呉市に集中させていただきました。
この文章を書いている7月14日現在、呉市中心部は水道が復活し、広島と呉を結ぶ道路も片側交互通行などの制約はあるものの復活しているそうです。しかし、周辺部はまだ水道が止まっており、特に土砂や浸水被害の大きかった天応、安浦といった地区の方は避難所生活を余儀なくされている状況とのことです。
■どうして売上を全額寄付するのか
ともえ庵では、呉市の知人から頼まれて、交通網の再開の前の段階で既にミネラルウォーターを大量に送っています。こうした緊急時の支援も重要ですが、義援金等の用途にあてる資金は、できるだけ広く呼びかけて少しでも多い金額を集める必要があるため、「店」の力を活用して、メニューの売上を寄付する形をとらせていただきました。
「全額」の寄付という形にしたのは、まだともえ庵に信用が足りないからです。「売り上げの一部を寄付します」という形は、店に信用がある場合には良いのですが、ともえ庵のような小さな店でそれをすると、単に話題に乗って売上を伸ばしたいだけとも受け取られかねません。
ですので、品目を限定して売り上げの全額を寄付することにしました。こうすることで、店が原価を負担し、粗利益の部分をお客さんに負担していただいて、より多くの寄付ができます。
本当は、すべての売上を寄付できれば良いのですが、それでは店がもちませんので、品目を限定すること、ご理解ください。
実は、ともえ庵では過去にも災害地への寄付を行ったことがあります。
東日本大震災では、営業時間を1時間延長して、その1時間の売上を全額寄付しました。ネパールの地震の際には、定休日の一日を営業し、当日の売上の全額を寄付にあてました。また、熊本地震の際には一日だけ限定してセールを行い、やはり売上の全額を寄付しています。
いずれも、「全額」ということで信用いただいたせいか、一定の成果があったので、今回はメニューを限定して全額という形にさせていただきました。
■寄付の方法について
店頭に寄付を入れる容器(びん)を置きますので、対象の5メニューの代金はそこに入れてください。たいやきなどの通常のメニューと同時にお求めの場合には、お手数をおかけしますが、通常のメニューのものを支払っていただき、対象メニューのものは別に容器に入れていただきます。容器に入れていただくことで、厳密に通常の売上と寄付売上を区別します。
なお、小銭がない場合もあると思います。その際には両替をしますので、店のスタッフに声をかけてください。
■寄付先について
これまでの災害の際の寄付は日本赤十字社を通じて行っており、今回もその方法か、もしくは直接呉市役所に送る方法を考えていますが、まだ具体的には決めてはいません。というのは、熊本の地震の際に赤十字社に送った後に、現地で支援のために活動されている方を存じており、直接渡すべきだったと後悔したからです。小さな店の小さな額ですから、有効性の高い小規模な活動で役立ててもらえるよう、自由度を持ちたいと思いました。
呉市には何人も友人、知人がいるので情報を集め、市役所に寄付するより有効に使える人や組織がいればそちらに優先して寄付したいと考えています。
いずれに寄付をした場合にも、結果(金額と寄付先)については、店頭、ホームページ、Twittreで報告させていただきます。
■対象となるメニューについて
今回、対象としているのはすべて広島県呉市に関連するものです。
・広島大長レモンの氷
「広島大長レモンのかき氷」は、ともえ庵のかき氷メニューの中でも不動の定番と言えるものです。国産レモンの一大産地である広島県の大長地域の農協で旬の時期に搾ったレモン果汁を使い、「容赦のない酸っぱさ」と言われる味のかき氷にしました。
大人向けの味ですので、食べてみて甘みがもっとほしい方は店頭でおっしゃってください。調整させていただきます。
このメニューについては、過去のブログ記事もご覧になってください。「広島大長レモン」
・ラムネのかき氷
昨年まで定番メニューだった「ラムネのかき氷」を復活させます。
わざと粗めに削り、下味をつけたかき氷に、食べる直前に瓶入りのラムネを注いでいただき、お茶漬けを食べるように食べていただきます。
ひたすら薄い氷を目指すともえ庵が唯一粗く削るかき氷。実はお子さんには人気が高いメニューでした。ぜひお楽しみください。
・瓶入り飲料
たいやき ともえ庵で販売している瓶入り飲料は、広島県呉市の株式会社中元本店で作っていただいています。
ラムネ、広島レモネード、げんまい飲料とも、ともえ庵のオリジナルのラベルをつけて販売しているので、現地にまったく同じものはないのですが、中身は呉市内、広島県内で販売されているものと同じです。
・ラムネ
「ラムネ」は、中元本店さんが「トビキリラムネ」のブランドで販売されているものです。実はこのラムネ、戦時中には戦艦大和等の戦艦に積み込まれ、海軍で飲まれていたという逸話もあるほどです。
詳しくは過去のブログ記事もご覧ください。「ともえ庵のラムネ」
・広島レモネード
「広島レモネード」は、メーカーである中元本店さんとともえ庵が味そのものから共同開発したメニューです。さっぱりした酸味と甘さにこだわり、シンプルにレモン果汁と砂糖だけで作っているので、一気に飲み干した後、のどが渇くようなことはありません。
また、寒い時期には瓶ごと湯せんして温め、ホットレモンとしてもお楽しみいただけます。
たいやき ともえ庵で販売しているものは、レトロポップなラベルにしています。
・げんまい飲料
呉市では「玄米乳」という名前で飲まれていた飲み物ですで、いくつものメーカーがあったそうですが、現在は中元本店さん一社になってしまったそうです。
乳成分が入っていないので「乳」という名前を外したそうなのですが、最近は米由来の「ライスミルク」などが普通に売られているので、そのままの名前でも良かったのかもしれません。
好き嫌いがはっきり分かれる飲み物なのですが、不思議な特徴があります。「げんまい飲料」という名前を見て興味を持った人は、ほぼ100%が「美味しい」と感じるのです。逆に名前を見て興味を持たなかった人は・・・・まあここでは書かなくてもいいでしょう。そんな飲み物です。やや年齢が高めの女性に人気です。
小さな店が行う小さな取組ですが、これが今のともえ庵の精一杯です。ひとりでも多くの方にご協力いただき、少しでも被災地の役に立てればと思っていますので、ぜひご協力をお願いします。
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